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AirTag悪用がついに法規制へ!2025年12月成立のストーカー規制法改正と対策
- 公開日:2025/12/5
- 最終更新日:
- 防犯
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AirTag悪用がついに法規制へ!2025年12月成立のストーカー規制法改正と対策
紛失防止タグが「見えないストーカー行為」に悪用されている現状
「鍵やお財布が見つからない!」そんな日常の困りごとを解決してくれる便利なアイテム、AirTagなどの紛失防止タグ。しかし今、その便利さがストーカー行為に悪用されるという恐ろしい事態が急増しています。
「身に覚えのない通知がスマホに来た」
「置き配の荷物にタグが紛れ込んでいないか不安」
一人暮らしの女性や、宅配をよく利用する方の中には、こんな不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、これまでの法律では、この「紛失防止タグ」を使った追跡を取り締まることが難しいという”法の抜け穴”がありました。
しかし、安心してください。2025年11月11日に政府がストーカー規制法の改正案を閣議決定し、同年12月3日に改正法が成立しました。これにより、紛失防止タグを使った位置情報の無承諾取得が明確に規制されることになりました。
この記事では、最新の法改正のポイントと、iPhone・Androidそれぞれのスマホを使った「自分でできる具体的な防衛策」をわかりやすく解説します。仕組みを知れば、過度に怖がる必要はありません。自分の身を守るための知識を一緒に確認していきましょう。
⚠️ 本記事の注意事項
本記事は2025年12月時点の公式情報に基づいています。改正ストーカー規制法の施行時期は「公布の日から起算して20日を経過した日」とされており、紛失防止タグ関連の規制がいつから効力を持つかは、公布日の確定後に明確になります。最新の状況は警察庁・報道機関の続報をご確認ください。また、本記事は一般的な解説であり、個別の法的判断が必要な場合は弁護士等の専門家へご相談ください。
ストーカー規制法改正の概要と、AirTagなど紛失防止タグが対象に含まれる理由
2025年11月11日、政府はストーカー規制法の改正案を閣議決定し、同年12月3日に改正法が成立しました。なぜ今、改正が必要だったのでしょうか?
これまでの法律の限界
実は、2021年の法改正で「GPS機器」を無断で取り付ける行為はすでに規制されていました。しかし、AirTagなどの紛失防止タグは、GPS(衛星測位システム)ではなく、Bluetooth(近距離無線通信)を使って周囲のスマホを経由し位置を特定する仕組みです。
そのため、「GPS機器ではないから規制対象外」という解釈の余地があり、警察が取り締まりにくい現状がありました。
2025年12月3日成立の改正法のポイント
今回成立した改正法では、以下の点が明確になります。
① 紛失防止タグも規制対象に
GPSだけでなく、Bluetoothなどを利用して位置情報を特定する機器(AirTagなど)も規制の対象に追加されます。施行は公布から20日後とされています。
② 無断での取り付け・位置情報取得の禁止
相手の承諾なくタグを取り付ける行為や、タグを使って位置情報を取得する行為そのものが「位置情報無承諾取得等」として禁止されます。
⚠️ 被害の急増
警察庁が公表した「相談件数」によると、紛失防止タグを悪用した相談は2021年の3件から2024年には370件へと急増しており、被害の実態に法律が追いついた形と言えます。
正しい使い方とアウトな使い方の違い(自分の物 vs 他人の物)
便利グッズであるAirTagが、どのような場合に「違法」となり得るのか、その境界線を整理しましょう。
✅ 正しい使い方(OK)
- 自分の家の鍵や財布に付ける
- 自分の旅行用スーツケースに入れる
- (本人の同意を得て)子供や高齢の家族の見守りとして持たせる
これらは本来の目的であり、全く問題ありません。
❌ アウトな使い方(違法・ストーカー行為の可能性)
⚠️ 以下の行為は改正法により規制されます
- 元交際相手の車にこっそり貼り付ける:復縁を迫ったり行動を監視したりする目的で、車のバンパー裏などに隠す行為は、改正法で明確に規制されます。
- 別居中のパートナーの荷物に忍ばせる:DVから避難しているパートナーの居場所を突き止めるために、子供のぬいぐるみにタグを縫い込んで渡すといった悪質な手口も報告されています。
- 置き配の荷物にタグを混入させる:宅配便の荷物や、置き配された箱の隙間にタグを滑り込ませ、自宅内へ持ち込ませようとする手口も懸念されています。
要するに、「相手の同意なく」「相手の持ち物や車にタグを付ける・入れる」行為がアウトです。
不審なタグを見つける方法:iPhoneの「探す」アプリ/Androidの検知機能など
「もしかして追跡されている?」と不安になったとき、手元のスマホでチェックする方法があります。AirTagには、ストーカー対策として「不審なタグが一緒に移動していると通知する機能」が備わっています。
iPhoneユーザーの場合(標準機能)
iPhoneには、iOS 14.5以降から不審なタグを自動検知する機能が組み込まれています。
自分のものではないAirTagが長時間一緒に移動していると、「AirTagはあなたと一緒に移動しています」という通知が届きます。
通知をタップするか、「探す」アプリの「持ち物を探す」タブを開きます。
「サウンドを再生」をタップすると、AirTagからピピピと音が鳴り、隠されている場所を特定しやすくなります。
iPhone 11以降の機種であれば、「正確な場所を見つける」機能を使って、タグまでの距離と方向を画面で確認できます。
Androidユーザーの場合
Android 6.0以降でGoogle Playサービスが利用できる多くの端末では、Googleが提供する機能により不審なトラッカーを自動で検知できるようになっています。
Androidでの検知方法3つ
- 自動通知(不明なトラッカーアラート):不審なタグが一緒に移動していると、スマホに通知が来ます。通知をタップすると地図が表示され、どこからついてきているか確認できます。
- 手動スキャン:「設定」>「安全性と緊急情報」>「不明なトラッキングアラート」から「今すぐスキャン」を行うことで、近くに不審なタグがないか手動でチェックできます。
- 専用アプリ「Tracker Detect」:Android 9.0以降の端末であれば、Apple公式のAndroidアプリ「Tracker Detect」をGoogle Playストアからインストールして、手動でスキャンすることも可能です。一定時間持ち主から離れたAirTagが見つかった場合、音を鳴らすことができます。
⚠️ Android端末での注意点
メニュー名や場所は端末メーカーやAndroidのバージョンによって異なる場合があります。また、「不明なトラッカーアラート」機能はGoogle Playサービスが利用できる端末が前提です。「安全性と緊急情報」や「不明なトラッキングアラート」が見当たらない場合は、お使いの端末のサポート情報をご確認ください。
荷物・車・玄関周りで気を付けたいチェックポイント
通知が来ていなくても、不安なときにチェックすべきポイントをまとめました。AirTagは500円玉より少し大きいくらいのサイズなので、ちょっとした隙間に隠せてしまいます。
物理的にチェックすべき場所リスト
- いつものカバンやコート
- 普段使わないポケットの奥底
- バッグの底板の下や内ポケット
- コートの裏地(縫い目に違和感がないか)
- 車(外回り・車内)
- バンパーの裏側(磁石付きケースで付けられることが多い)
- 給油口のフタの内側
- 座席の下やフロアマットの裏
- 宅配・置き配
- 段ボールの底の折り返し部分
- 緩衝材(プチプチ)の中
- 置き配バッグのポケット
⚠️ 置き配を利用する方へ
特に「置き配」を利用した際は、家の中に荷物を入れる前に、外箱に不審なものが貼り付けられていないかサッと確認する習慣をつけると安心です。
不審なタグを見つけたときの対応(証拠保全と警察相談)
もし、実際に身に覚えのないAirTagを見つけたら、どうすればよいのでしょうか。慌てずに以下の手順で対応しましょう。
そのまま自宅に帰ると自宅の住所(位置情報)を相手に知られてしまう可能性があります。コンビニや交番など、安全な公共の場所に移動してから対処しましょう。
発見したAirTagの白い面に、NFC対応スマホ(iPhoneやAndroid)の上部をかざしてください。タグのシリアル番号や、持ち主の電話番号の一部(下4桁)が表示されることがあります。この画面のスクリーンショットを必ず撮ってください。警察に相談する際の重要な証拠になります。
位置情報の共有を止めるには、電池を抜くのが確実です。
• AirTagの銀色の蓋を押し込みながら、反時計回りに回すと蓋が開きます。
• 中のボタン電池を取り出せば、機能は完全に停止します。
※電池を抜くと相手に「位置情報が途絶えた」ことがわかりますが、同時にあなたの現在地の更新も止まります。
見つけたタグは捨てずに、証拠として保管してください。スクリーンショットやタグ本体を持って、最寄りの警察署に相談しましょう。改正法の成立により、警察もこれまで以上に動きやすくなることが期待されます。
⚠️ 発見時の重要な注意点
- 外出先で見つけた場合、絶対にそのまま自宅に帰らない(位置情報が相手に知られます)
- スクリーンショットを必ず撮る(証拠として重要)
- タグ本体を捨てない(警察への相談時に必要)
- 一人で抱え込まず、必ず警察や専門機関に相談する
まとめ:「怖がりすぎず、スマホで定期的に確認する」ためのシンプルな行動リスト
AirTagなどの紛失防止タグは、正しく使えば生活を便利にする素晴らしいツールです。しかし、悪用されるリスクがあることも事実です。2025年12月3日に成立した改正ストーカー規制法により、こうした悪質な行為への包囲網は狭まっています。
最後に、今日からできる「安心のための行動リスト」をおさらいしましょう。
今日からできる4つの対策
- スマホの設定を確認:位置情報やBluetoothをONにし、トラッキング通知が届くようにしておく。
- 定期的にチェック:Androidユーザーは時々「不明なトラッキングアラート」で手動スキャンをしてみる(機種により手順が異なる場合あり)。
- 見つけたら記録:不審なタグを見つけたら、スマホをかざして情報を読み取り、スクショを撮る。
- 電池を抜く:位置情報を遮断するために電池を抜いて無効化し、警察に相談する。
「知っている」だけで、不安は大きく減らせます。便利なテクノロジーと上手に付き合いながら、あなた自身の安全を守っていきましょう。
⚠️ 最後に
不安を感じたり、実際に不審なタグを発見した場合は、一人で抱え込まず、必ず警察(#9110相談ダイヤル、または最寄りの警察署)や専門機関に相談してください。あなたの安全が最優先です。
※本記事は2025年12月時点の情報に基づいています。改正法の施行時期や運用の詳細については、警察庁の公式情報をご確認ください。相談件数のデータ(2021年3件→2024年370件)は警察庁公表資料に基づきます。





