特殊詐欺や国際電話を使った詐欺が気になるとき、スマホに入れておきたい対策のひとつが、警察庁推奨の詐欺対策アプリです。2026年時点では「詐欺対策 by NTTタウンページ」と「詐欺バスター Lite」の2種類が案内されています。
- 警察庁推奨の詐欺対策アプリ2種類の違い
- AndroidとiPhoneで使える機能の違い
- 親のスマホに入れる前に確認したい注意点
こんな方におすすめの記事です
- 知らない番号や国際電話からの着信が不安な方
- 高齢の親のスマホに詐欺電話対策を入れたい方
- NTT版と詐欺バスター Liteのどちらを選ぶか迷っている方
本記事では、警察庁推奨 詐欺対策アプリについて、2種類の違い、対応OS、国際電話ブロック、導入前の確認ポイントをわかりやすく解説します。(専門知識は不要です!)
注:本記事は2026年5月時点の警察庁・各アプリ公式情報をもとにした解説です。警察庁ページに掲載されている実績データは2026年4月末時点の概数です。アプリの仕様や対応OSは今後変更される可能性があるため、導入前には必ず公式ページも確認してください。
⚠️ アプリだけで詐欺を完全に防げるわけではありません
警察庁推奨アプリは、詐欺電話を直接受けにくくするための補助策です。ただし、すべての詐欺電話や迷惑電話を完全に防げるものではありません。知らない番号に折り返さない、家族に相談する、警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」を使うなど、複数の対策を組み合わせることが大切です。
警察庁推奨の詐欺対策アプリとは?無料で使える2種の基本
警察庁推奨アプリとは、特殊詐欺などの被害防止に有効なアプリについて、警察庁が一定の基準に適合すると認めたものです。警察庁の警察庁推奨アプリページでは、携帯電話に特殊詐欺の犯人から電話がかかってくるケースが増えているとして、国際電話番号などをアプリでブロックする対策が紹介されています。
2026年時点で案内されている主なアプリは、以下の2つです。
- 詐欺対策 by NTTタウンページ
- 詐欺バスター Lite
どちらも、警察庁のページではダウンロード・利用料ともに無料と案内されています。ただし、アプリの利用時に発生する通信料は、利用者側の負担になる場合があります。
警察庁推奨アプリは「詐欺電話を直接受けにくくする」ための対策
詐欺電話対策で大切なのは、犯人と会話を始める前に接点を減らすことです。警察庁の注意喚起でも、特殊詐欺対策として「犯人と接点を持たないこと」が重要とされています。
実際に、警察庁の令和8年3月末時点の特殊詐欺に関する公表情報では、認知件数11,093件、被害額937.9億円とされ、ニセ警察詐欺では当初の接触ツールが電話だったものが9割以上を占めています。
そのため、スマホにかかってくる詐欺電話を警告・ブロックするアプリは、被害防止の入口対策として役立ちます。
対象は「詐欺対策 by NTTタウンページ」と「詐欺バスター Lite」
「詐欺対策 by NTTタウンページ」は、詐欺などの可能性がある電話を警告・遮断し、NTTタウンページの事業者データをもとに、知らない番号でも発信元名を表示することを特徴としたアプリです。公式ページでは、iタウンページに掲載されている約500万件の企業情報をもとに発信元名を表示すると説明されています。
一方の「詐欺バスター Lite」は、トレンドマイクロが提供する詐欺電話対策アプリです。特殊詐欺・迷惑電話の発着信警告、通話先情報の表示、スマートブロックなどを備えています。
非公式サイトではなく警察庁・公式ストア経由で確認する
アプリを入れるときは、検索結果や広告だけで判断せず、警察庁ページまたは各社公式ページからApp Store・Google Playへ進むのが安全です。似た名前のアプリや、説明が不自然なページを避けるためです。
特に高齢の親のスマホに入れる場合は、家族が公式ページを一緒に確認し、アプリ名・提供元・対応OSを見てからインストールするようにしましょう。
2つの警察庁推奨アプリを比較|機能・対応OS・実績
2つのアプリはどちらも詐欺電話対策を目的としていますが、得意なことや対応OSに違いがあります。どちらが「上」というより、使うスマホと目的に合わせて選ぶのが現実的です。
機能比較表|国際電話ブロック・詐欺番号警告・防犯情報通知
| 比較項目 | 詐欺対策 by NTTタウンページ | 詐欺バスター Lite |
|---|---|---|
| 提供元 | NTTタウンページ | トレンドマイクロ |
| 利用料金 | 無料 | 無料 |
| 詐欺・迷惑電話の警告 | 対応 | 対応 |
| 発着信時のブロック | 対応。ただしiOS17以下は警告表示のみ | 対応。ただしiOSでは発信時の自動切電は利用不可。着信拒否・警告など、使える範囲は公式ページで要確認 |
| 国際電話のブロック | Androidのみ対応 | Androidのみ対応 |
| 知らない番号の情報表示 | NTTタウンページの事業者データをもとに表示 | 通話先情報の表示に対応 |
| 防犯情報通知 | 対応 | 対応 |
警察庁のページでは、全アプリ共通の主な機能として、国際電話番号の発着信一括ブロック・警告はAndroidのみ、特殊詐欺などの犯行に利用された番号の発着信ブロック・警告はAndroidとiPhone対応と整理されています。
対応OS比較|古いスマホでは使えない場合がある
アプリを入れる前に、まずスマホのOSバージョンを確認しましょう。対応OSは以下のとおりです。
| アプリ名 | Android | iPhone | 確認元 |
|---|---|---|---|
| 詐欺対策 by NTTタウンページ | Android 10以上 | iOS 15以上 | NTTタウンページ公式ページ |
| 詐欺バスター Lite | Android 11以降 | iOS 16以降 | トレンドマイクロ公式ページ |
古いスマホでは、アプリを入れられない、または一部機能が使えないことがあります。親のスマホに設定する場合は、アプリを探す前に「設定」アプリからOSバージョンを確認しておくとスムーズです。
公式実績データは「人気ランキング」ではなく参考情報として見る
警察庁の推奨アプリページでは、2026年4月末時点の実績データも掲載されています。数字はいずれも概数の累計です。
| アプリ名 | ダウンロード数 | 主な実績 |
|---|---|---|
| 詐欺対策 by NTTタウンページ | Android版 約240,200件 / iOS版 約366,600件 | 要注意番号検出数 約30,100件、iタウンページ登録事業者の表示件数 約293,400件(いずれもAndroid版のみ) |
| 詐欺バスター Lite | Android版 約59,100件 / iOS版 約121,500件 | 国際電話の警告・ブロック数 約11,000件、詐欺・迷惑電話番号の警告・ブロック数 約4,100件(いずれもAndroid版のみ) |
ただし、この数字だけで「どちらが優れている」と決めるのは避けたほうがよいです。利用者数、提供開始後の広がり方、端末の種類、機能の違いがあるためです。実績データは、あくまで利用状況や機能の使われ方を知るための参考情報として見るのが安全です。
どっちを選ぶ?目的別の判断基準
迷った場合は、まずスマホのOSで分けて考えると整理しやすくなります。Androidで国際電話ブロックを重視するなら両アプリを比較し、iPhoneでは国際電話の一括ブロックに制限があるため、発信元表示・警告表示・本人が理解しやすい画面を重視して選ぶのが現実的です。
アプリ選びで迷ったら、「自分が何に困っているか」から考えるのがおすすめです。知らない番号の正体を見分けたいのか、詐欺電話や国際電話をできるだけ受けたくないのかで、見るべきポイントが変わります。
番号の正体を見分けたい
知らない番号からの着信時に、会社名や相手先の情報を見て判断したい場合は、発信元表示に強いアプリが向いています。
詐欺電話を受けにくくしたい
詐欺・迷惑電話の警告やブロックを重視する場合は、OS別にどこまで自動ブロックできるかを確認しましょう。
知らない番号の正体を見分けたいならNTT版
「詐欺対策 by NTTタウンページ」は、NTTタウンページの事業者データをもとに、発信元名を表示できる点が特徴です。知らない番号でも、企業や店舗からの連絡だとわかれば、電話に出るかどうかを判断しやすくなります。
公式情報では、iタウンページに掲載されている約500万件の企業情報をもとに表示するとされています。ただし、iOSでは仕様上、対応件数が約40万件になると説明されています。すべての番号が表示されるわけではない点は理解しておきましょう。
詐欺電話・迷惑電話の警告をシンプルに始めたいなら詐欺バスター Lite
「詐欺バスター Lite」は、特殊詐欺・迷惑電話の疑いがある場合に画面上で警告を表示し、スマートブロック設定により一部の電話を自動的に着信拒否できるアプリです。
ただし、トレンドマイクロの有料版「詐欺バスター」とは別のアプリです。この記事で扱うのは、警察庁推奨アプリとして案内されている無料の「詐欺バスター Lite」です。有料版への切り替えや購入を前提に考える必要はありません。
親のスマホなら「本人が理解できる表示」も判断基準にする
高齢の親のスマホに入れる場合は、機能の多さだけで選ばないことも大切です。警告が出たときに本人が意味を理解できるか、家族が説明しやすいか、誤って必要な電話まで拒否して困らないかを確認しましょう。
たとえば、普段から病院・役所・配送業者などから電話がかかってくる場合は、発信元名が表示されると安心材料になります。一方、国際電話や知らない番号からの着信が多く不安な場合は、ブロック機能の範囲を優先して確認するとよいでしょう。
iPhoneとAndroidで違うこと|国際電話ブロックと警告表示の注意点
警察庁推奨アプリを使ううえで、特に注意したいのがiPhoneとAndroidの違いです。同じアプリ名でも、OSによって使える機能が異なる場合があります。
Androidは国際電話ブロック・自動遮断系の機能を使いやすい
警察庁ページでは、国際電話番号の発着信一括ブロック・警告はAndroidのみとされています。NTTタウンページ公式ページでも、Android端末では国際電話からの着信時に警告表示または遮断を選択できる一方、iOS端末ではOSの仕様上、同機能には対応していないと説明されています。
トレンドマイクロ公式ページでも、「海外からの国際電話をブロック」「知らない電話番号をブロック」はAndroidが対応、iOSは非対応と整理されています。
そのため、国際電話を使った詐欺対策を重視するなら、Androidのほうがアプリ側でできることが多いと考えてよいでしょう。
iPhoneは「アプリを入れただけ」で終わらない
iPhoneでも、特殊詐欺などに利用された番号の発着信警告や防犯情報通知など、使える機能はあります。ただし、Androidと同じように国際電話を一括ブロックできるとは限りません。
また、iPhoneではアプリをインストールしたあとに、電話の着信識別や着信拒否に関する設定を確認する必要があります。アプリを入れただけで安心せず、実際に設定画面で有効になっているかを家族と一緒に確認しましょう。
国際電話を完全に受けない設定は、アプリ以外の対策も組み合わせる
「+」から始まる国際電話番号を使った詐欺が不安な場合、アプリだけでなく、スマホ本体の設定や固定電話側の対策もあわせて考える必要があります。
国際電話を使った詐欺の手口や、+から始まる番号への注意点は、別記事の+から始まる国際電話詐欺の対策でも詳しく整理しています。家族で一度確認しておくと、怪しい電話が来たときの判断がしやすくなります。
Digi Police・Whoscallとどう使い分ける?
すでにDigi PoliceやWhoscallを使っている方は、「警察庁推奨アプリに乗り換えるべき?」と迷うかもしれません。ここでは、ざっくりと役割の違いを整理します。
Digi Policeは防犯アプリ、警察庁推奨アプリは詐欺電話対策寄り
Digi Policeは、警視庁が提供する防犯アプリです。防犯情報の確認や痴漢撃退機能など、生活全体の防犯に役立つ機能があります。
一方、今回の警察庁推奨アプリ2種は、スマホにかかってくる詐欺電話や迷惑電話への対策に寄ったアプリです。Digi Policeの国際電話対策については、Digi Policeで国際電話番号をブロックする方法も参考にしてください。
Whoscallは総合的な番号識別・SMS対策まで含む
Whoscallは、電話番号の識別やSMS・URL対策などを含む総合型の迷惑電話対策アプリとして知られています。警察庁推奨アプリは、警察庁の推奨制度に基づく特殊詐欺電話対策として案内されている点が違いです。
すでにWhoscallを使っている場合は、重複して通知が出ないか、必要な電話までブロックされないかを確認しながら使うとよいでしょう。
乗り換えより「役割分担」で考える
アプリは、どれか1つを入れればすべて解決するものではありません。Digi Policeは防犯情報、警察庁推奨アプリは詐欺電話対策、Whoscallは番号識別やSMS対策というように、役割分担で考えると整理しやすくなります。
ただし、同じ電話機能に関わるアプリを複数入れると、通知やブロックの動きがわかりにくくなることがあります。まずは1つ入れて、警告表示や着信の挙動を確認してから必要に応じて追加するのが現実的です。
親のスマホに入れる前の確認チェックリスト
高齢の親のスマホに詐欺対策アプリを入れる場合は、インストールそのものよりも、その後に本人が正しく使えるかが大切です。家族が設定を手伝う前提で、次の点を確認しておきましょう。
インストール前に確認したいこと
- スマホがAndroidかiPhoneか
- OSバージョンが対応範囲に入っているか
- 海外からの電話を受ける必要があるか
- 病院・役所・配送業者など必要な電話があるか
- 警告表示が出たときに本人が意味を理解できるか
まずOS・機種・海外との通話予定を確認する
最初に確認するのは、スマホがAndroidかiPhoneか、そしてOSバージョンです。古い端末では、アプリをインストールできなかったり、一部機能が使えなかったりすることがあります。
また、海外に住む家族や知人と電話することがある場合は、国際電話をまとめてブロックする設定が生活に支障を出さないか確認しましょう。詐欺対策として有効でも、必要な電話まで受けられなくなると困るためです。
インストール後は通知・電話設定・テスト着信まで確認する
アプリを入れたら、通知がオンになっているか、電話の着信識別や着信拒否に関する設定が有効になっているかを確認します。可能であれば、家族の電話番号でテスト着信を行い、表示や通知の出方を一緒に見ておくと安心です。
高齢の方は、見慣れない警告表示が出ると慌ててしまうことがあります。「この表示が出たら出ない」「折り返さず家族に見せる」といったルールを、画面を見ながら説明しておきましょう。
不審な電話が来たときの家族ルールも決めておく
アプリを入れるだけでなく、怪しい電話が来たときの行動ルールも決めておくと効果的です。
- 知らない番号にはすぐ折り返さない
- 警察・金融機関を名乗られても、電話口で個人情報を伝えない
- お金の話が出たら、いったん電話を切って家族に相談する
- 不安なときは警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」を使う
アプリ以外の設定も含めて見直したい場合は、高齢の親を守る電話の防犯設定まとめもあわせて確認してください。
よくある質問(FAQ)
警察庁推奨アプリは無料ですか?
警察庁の推奨アプリページでは、「詐欺対策 by NTTタウンページ」と「詐欺バスター Lite」は、ダウンロード・利用料ともに無料と案内されています。ただし、アプリの利用時に発生する通信料は利用者負担になる場合があります。
NTT版と詐欺バスター Liteは両方入れたほうがいいですか?
最初から両方入れるより、まずは目的に合う1本を入れて、警告表示やブロックの動きを確認するのがおすすめです。複数の電話対策アプリを入れると、通知やブロックの挙動がわかりにくくなることがあります。
iPhoneでも国際電話をブロックできますか?
Androidと同じように国際電話を一括ブロックできるとは限りません。警察庁ページでは、国際電話番号の発着信一括ブロック・警告はAndroidのみとされています。iPhoneでは、公式ページや端末側の設定を確認してください。
親のスマホに入れる前に何を確認すべきですか?
スマホがAndroidかiPhoneか、OSバージョンが対応しているか、海外との通話予定があるか、本人が警告表示を理解できるかを確認しましょう。インストール後は、通知や電話設定が有効になっているかも家族で確認することが大切です。
警察庁推奨アプリを入れれば詐欺電話は完全に防げますか?
完全には防げません。アプリは詐欺電話を受けにくくする補助策です。知らない番号に折り返さない、電話口で個人情報やお金の話をしない、困ったら家族や相談窓口に確認するなど、行動面の対策も必要です。
まとめ:警察庁推奨 詐欺対策アプリはOS差を確認して選ぼう
この記事では、警察庁推奨の詐欺対策アプリ2種類について解説しました。
- 警察庁推奨アプリは無料で使える詐欺電話対策のひとつ:ただし通信料は利用者負担になる場合があります。
導入前には、警察庁ページと各アプリ公式ページを確認しましょう。
- NTT版は発信元表示も強み、詐欺バスター Liteはスマートブロック系の設定が特徴:どちらも詐欺・迷惑電話の警告やブロックに対応しているため、目的とOSに合わせて選ぶのが現実的です。
知らない番号の正体を見分けたいのか、詐欺電話の警告・ブロックを重視するのかで選び方が変わります。
- AndroidとiPhoneでは使える機能が違う:国際電話番号の一括ブロック・警告はAndroidのみ対応とされているため、iPhone利用者は設定内容を特に確認しましょう。
親のスマホに入れる場合は、本人が警告表示を理解できるかまで確認することが大切です。
アプリは便利な補助策ですが、最後に大切なのは「怪しい電話に出ない・折り返さない・一人で判断しない」ことです。


